こばると歴史探訪ログ

関西の史跡や寺社を訪れた記録です

第七代:孝霊天皇(こうれいてんのう)の片丘馬坂陵(かたおかのうまさかのみささぎ)

孝霊天皇(こうれいてんのう)は第七代天皇です。片丘馬坂陵(かたおかのうまさかのみささぎ)へ行ってみました。

 

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奈良県道201号山陵王寺線(みささぎおうじせん)沿いに御陵の入り口はあります。今回は事前にGoogle Mapで予習をしていたので、拝礼所はすぐに見つかりました。駐車場がチェーンで閉鎖されていましたので、道路にバイクを停め、御陵へと登りました。

 

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道路に面して石段の登り口があります。

 

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石段の上にいつもの宮内庁の看板があります。文言はどこでも一緒で、魚や鳥を捕るなと書いてあります。天皇の古墳は一般人が立ち入り禁止になっているため、鳥の楽園になっているところがあり、古墳にこっそり入って鳥や魚を捕獲する人が、昔は結構いたそうです。

 

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綺麗に石を敷き詰めた道を登っていきます。山道をこれだけ綺麗に整備しているのも珍しいです。道の傍の木もすっきりと剪定されていました。

 

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上まで整備された道が続きます。丁寧な仕事です。

 

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しばらく登ると御陵へたどりつきました。

 

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他の御陵とほぼ共通のデザインです。同じ会社が請け負ったのかもしれませんね。

 

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御陵の側面や裏側は立ち入り禁止です。ここは整備中といったところですか。

 

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御陵から見た眺めです。よい見晴らしです。

 

鳥の声と風の音だけが聞こえていました。誰も人がいないので、別世界的な場所になっています。

 

孝霊天皇も実在性が疑われている欠史八代の一人です。調べても系譜以外の情報がほとんどなく、歴史好きの興味を引くところがありません。私もここが天皇家の御陵なのか、古墳時代の豪族のものなのかは、正直どちらでも構いません。

 

では、どうしてわざわざ御陵を訪ね歩いているのかというと、古墳に惹かれるものがあるからです。

 

宗教の施設は、人の心に働きかける仕掛けをたくさん持っていると思います。人の心に影響を与えるものは、芸術でもあると思うのです。

 

日本人は自然に対する感性が独特で、日本の宗教施設は自然をうまく取り入れたデザインが多いです。西洋の庭園は自然をつかった意匠を人工的につくりあげますが、日本は自然の形をうまく利用するという発想があります。自然の中につくる陵墓は、地形をうまくいかして、道や眺めなど、心にいい影響を与えるものを作り出す日本の文化は、とてもよいと私は思います。

 

ただ、奈良にある史跡や寺社仏閣のすべてが素晴しいということはないです。施設や場所によっては、とても残念な感じの場所もあります。孝霊天皇の御陵はおすすめの場所でした。

 

でも女性は一人では行かないようにしてください。人がまったく来ない場所ですし、近所の電柱に「痴漢注意」の看板が貼ってありました。