こばると歴史探訪ログ

関西の史跡や寺社を訪れた記録です

京都・西山三山・光明寺

京都長岡京市にある光明寺へ行ってみました。

 

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法然上人の所縁の地だそうです。

 

法然といえば浄土宗の開祖です。浄土宗は「南無妙法蓮華経」と唱えたら誰でも公平に成仏できるという教えです。シンプルな教えが大衆に受け入れられて、広まったのでしょう。法然が教えを始めたのは、高倉天皇の時代。平安時代の末期です。

 

平安時代の仏教は、最澄の天台宗と空海の真言宗が主な宗教でしたね。平安京への遷都は、奈良仏教勢力の影響を少なくさせる目的があり、最澄も空海も、奈良仏教に対する新しい仏教勢力をつくる役割で天皇から支援されました。

 

若い最澄と空海が、奈良仏教の権威に対峙できたのは、唐に渡って本場の仏教の教えを学び、多くの経典を持って帰ったからです。奈良の偉いお坊さんが、いくら偉そうなこといっても、「あんたらお釈迦さまの教えをよくわかっとらんやん。中国にも行ったことないし」と対抗できたわけですね。唐に行ったという実績にあわせ、理論武装もしっかりしていたのです。それで平安時代の仏教というのは、ちょっと難しくなってしまったのではないでしょうか。

 

そして、平安時代の末期において、苦しんでいる人々に対し、法然が唱えたのはシンプルで誰でも簡単にできる仏教。だから多くの人々に受け入れられたのかな、と想像します。

 

光明寺はとても立派なお寺でした。境内で梅が見つからなかったので、近くの長岡天満宮の梅を見に行きました。

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年をとったせいか、桜よりも梅の花のほうが好きになってきました。寒い時期に頑張って花を咲かせる梅に、年をとって人生後半に入った自分を重ねられるからかもしれません。まだまだ花を咲かせられるぞ!と元気をもらえるような気がします。