大阪歴史博物館へ、久しぶりに行ってきました。
大阪城と難波宮跡公園の間に、大阪歴史博物館はあります。
この建物はシーザー・ペリ氏の設計です。あべのハルカスや、大阪国立国際美術館も彼の設計です。
ペリ氏は面白い空間設計をする建築家で、歴史博物館の中も楽しめる空間がたくさんあります。
博物館のエントランスは、NHKホールの入り口と共通の吹き抜けにあります。
まずびっくりするのは、ビルの10Fに、難波宮を再現した空間があること。高い天井ですね。実際のところ、宮殿の柱は朱色ではなかったようですが。中国からの客を迎える場所として、権威のあるところだったのでしょう。
天井に鏡をつかって、広く見えるように工夫していました。
10Fの窓から難波宮の跡地が見えます。
阪神高速13号東大阪線の高架が、ここだけ低くなっているので、博物館の窓から全容が見えます。ここの工事は1970年代の後半ですが、遺跡保護のため高架とせずに平地にしたようです。
難波宮の跡地は公園になっていて、柱の跡が地面に並んでいます。
発掘現場の模型が並んでいました。難波宮の場所は戦後にわかったそうです。経済性が優先された、急速な大阪の都市開発で、考古学者の山根 徳太郎先生が、大極殿跡を発見し保存活動に尽力したとか。歴史上重要な場所なので、公園になったのはよかったですね。
宮殿の模型です。乙巳の変(645年)の後、孝徳天皇が難波に遷都し、宮殿は652年に完成したそうですが、ここまで広くなかったんじゃないかなあ。
10Fから9Fへ降りる途中の窓から、大阪城公園が見えました。大阪城の全容を俯瞰できる場所になってます。やはり立派なお城ですね。
織田信長が攻めるのに苦労した大坂本願寺跡に建てられたのが大坂城。石垣が見事なので、要塞としてたいしたものだったのだろうなと、あらためて感じました。
9F、8Fに降りると、中世と近代の歴史が展示されています。
中世や近代は、天神橋筋6丁目にある「大阪くらしの今昔館」のほうが詳しい展示だと思います。
今は閉鎖されてしまった「なにわの海の時空館」も、大阪の中世の歴史に関していい展示をしていました。
大阪城と難波宮を眺めることができますので、ここは大阪の良い観光コンテンツになっていると思います。