こばると歴史探訪ログ

関西の史跡や寺社を訪れた記録です

茨木市立キリシタン遺物史料館

万博記念公園からモノレールに沿って北上すると、茨木市のニュータウン彩都(国際文化公園都市)に出ます。そこからさらに110号線を北上し、新名神高速道路の下をくぐって、茨木千大提寺IC方面に行くと、近くに茨木市立キリシタン遺物史料館があります。事前に位置をよく確認しておかなかったので、少し迷ってしまいました。

 ここは大阪の隠れキリシタンの史料館です。隠れキリシタンというと、長崎のイメージがあり、大阪との関連性がイメージできませんが、高槻の城主が高山右近だったといえば、ピンとくる人も多いのではないでしょうか。

 

高山右近は、キリシタン大名として有名な戦国武将です。高山右近は人徳があり、右近の影響で領民の多くがキリシタンになったそうです。その信者の一部が、家康が天下をとってキリシタンを禁止した後も、隠れキリシタンとして長年にわたって信仰を続けたとか。

 

教科書に必ずのっているフランシスコ・ザビエルの絵もここで発見されたそうです。

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フランシスコ・ザビエル

他にも隠れて信仰していたことがわかる様々な史料が展示されていて、おだやかな田園風景の中にあるこのキリシタン遺物史料館で、隠れキリシタンが秘密を守ってきた痕跡を見ていると、彼らの長年の信仰心に触れているような気がしてきます。

 

高山右近はキリスト教を優遇した反面、寺社に対する迫害がひどかったらしく、高槻には古い仏像や建物が殆どくなってしまったともいわれています。

 

史料館を離れ、近くにある忍頂寺へ行ってみました。昔は山岳修行の聖地として大寺院だったそうですが、高山右近が寺領を没収し、現在の小さな忍頂寺が残っています。さらに細い山道をあがっていくと、宝池寺がありその境内の外にバイクを置いて、徒歩で山道を登ってみました。竜王山の展望台である木造のやぐらがありました。登ってみると、茨木や高槻の市街地を一望することが出来ました。

 

忍頂寺からは北に走って423号線のほうに抜けることもできて、このあたりはコーナーも多く、大阪のライダーがよく走っています。二輪通行止めの道もあり、道の出口に警察が取締をしているので、初めてバイクで走りに行く人は、通行できない道を事前に把握してツーリングの計画を立てたほうがよいでしょう。あと二輪通行禁止の道路標識を見逃さないようにすることが大切です。

 

大阪周辺の山道は、峠や山道を攻めるローリング族が活躍したせいで、たくさんの道が二輪規制の対象になっています。不便なので解除してほしいのですが、まだ走り屋をやっているライダーもいますから、今後も解除されることはないと思います。